萩住宅維新実行委員会設立&上郡清政氏講演会

住まいと健康の関係性から、よりよい健康的な暮らし方を普及することを目的とした萩住宅維新実行委員会が昨年12月に設立されました。その発起人である住環境アドバイザー・今福啓喜さんにお話を聞いてきました。

■住まいと健康の関係性から、よりよい健康的な暮らし方とは、具体的にはどのようなことでしょうか?
-生活の基本は「衣食住」と言われ、このうち「衣」と「食」は体との関係性が比較的イメージしやすいものですが、「住」に関しては、「シックハウス症候群」のような例を除いては、その関連性を考えられない方が多いです。厚生労働省の調査によると国民の半数が何らかのアレルギー症状をもっていると報告されているなか、高断熱住宅化することによって有病者が減少するといったデータも出ています。結露を減少させることによって、カビ・ダニの発生を改善することができたり、24時間機械換気による室内空気質改善により感染病を軽減できたり、暖房方式の改善によって脳血管疾患を軽減できるものです。

■発足の動機は?
-大きなきっかけとしては、私が慕う知人が寒暖差により脳卒中を引き起こし亡くなられたことです。私自身、建設会社と営んでおり、このような事故を施工者として限りなく無くしていきたいと思いました。しかしながら弊社だけでは限界があり、やはり施主にも、他施工者だけでなく、既に家を持たれている方、賃貸住宅に住まれている方にも、健康との関連性への理解を広めていかなければならないと思いました。また、現在、地方でも国全体でも医療費増が社会問題となっているなか、健康であることが市民、国民だれもができる「まちづくり」だと、誰かが喚起しなければならないと考えたからです。

■実行委員会の初事業として、上郡清政氏講演会を開催されますが、上郡清政氏はどのようなお方ですか?
-NPO法人健康住宅普及協会副理事長をされている方で、著書に「病気にならない家」6つのルールなどがあります。上郡氏は中学2年生のとき、台風により自宅が倒壊し、その脆さと移った仮設住宅の寒さから家に興味を抱かれました。単独でヨーロッパ諸国、東南アジアの家を見てまわり、日本の住環境に危機感を覚え、家づくりの業界に参入され、病気になりにくい家の方法論を確立し、その家づくりに邁進されている方です。氏曰く「住宅先進国では室温18度以下の家は建設許可が下りない。より寒い家は解体命令が出る国もあり、住環境への意識レベルが全く違う」と言われます。また「勘違いしてほしくないところでは、建替えなければならない。引越ししなければならない。というわけではなく、今住んでる家でも、工夫や努力次第で、今よりずっと健康的で、病気にならない家をつくることができる。」と言われます。是非、これから家を建てられる方だけでなく、既に家を持たれている方や賃貸でお住まいの方まで、ご来場していただきたいと思います。

■ありがとうございました。

上郡清政氏講演会

開催日 2月10日(土)
会場 萩・明倫学舎 2F展示映像室
時間 10時~
参加費 無料
定員 40名
対象者 健康寿命を延ばしたい方、より良い暮らしをおくりたい方
問 萩住宅維新実行委員会
℡ 0838-25-9484