仲買人に聞く!旬のおさかな情報

井関さん

年間250種もの魚が水揚げされる萩漁港。最近の水揚げ状況やオススメの魚について、魚のプロである仲買人の井関商店社長・井関清三さんにお話を伺いました!

Q.最近の水揚げ状況について教えてください。
A.近年、減少傾向ではありますが、昨年の3月~12月にかけて、アジやサバ、サワラ(サゴシ)などの青物が、まずまずの水揚げだったと思います。また、冬場には少ないケンサイイカが、小型サイズ中心ですが、この時期でも水揚げされています。価格もリーズナブルで、甘みもあり、身も柔らかいのでオススメですね。その一方で、今シーズンはブリが不漁で、年末は天然ブリの価格が、上物で例年の2~3倍ほどに上がりました。また、マフグやカナトフグも少なく、これから旬を迎えるだけに水揚げが増えることを期待したいところですね。その他、国の規制もあり、今シーズンの漁は終わりましたが、ヨコワも小型サイズが多かったです。近年は、気候変動によるものなのか、漁期や漁獲量にも変化が見られるようになり、私たちも予想がつかないことが多いですね。

Q.この時期、特にオススメの魚は何ですか?
A.今年は、アマダイとサワラが多く揚がっています。アマダイは、年間を通して見島沖を中心に獲れますが、冬場は脂がのっていて美味しいです。サワラは、魚偏に春(鰆)と書きますが、このところ、水揚げが多く、冬のサワラもオススメです。水温が低いからか、身が締まっている魚が多いですね。

鰆

Q.オススメの調理法や目利きの方法を教えてください。
A.アマダイは、昆布締めや西京焼き、塩焼き、頭の部分はお吸い物にしたら最高に美味しいです。甘みがあり、柔らかくねっとりとした身質なので、家庭では、小型のものは少し扱いづらいかもしれません。
サワラは、アマダイと同じく足が早い魚なのですが、水揚げされてすぐの萩産のものであれば、刺身が美味しいです。また、ムニエルや塩焼き、フライなどもオススメですね。
目利きの基本は、やはり“目”です。アマダイの目は、時間が経つと次第にくぼんでくるので、目がギョロッとしているものが良いですね(笑)。また、全体的に身がピーンと張っているものが良いです。
サワラについては、スーパーなどでは小型のサゴシが流通していることが多く、切り身で販売されていることが多いと思います。サワラは、繊維に沿って身が割けやすいので、切り身の場合、そのあたりをポイントに見てください。
スーパーなどでは難しいでしょうが、私たちは、どの魚も共通してエラの部分をめくります。鮮度が落ちると内部が黒くなっていくので、鮮やかな赤色をしているかどうかを見ていますね。

Q.萩の魚についてPRをお願いします!
A.萩は漁場に恵まれており、漁師さん、また市場関係者も非常に研究熱心で、魚の扱いも丁寧です。新鮮だからこそ、産地でしか食べられない味もあり、私たちも、その品質には大きな自信を持っています。観光客はもちろんですが、地元の方、特に子どもたちに萩の魚をもっと食べてもらい、その美味しさを知ってほしいですね。私たちも、その美味しさを皆さんに伝えていけるように、また、魚を通じて萩を元気にできるように頑張ります!